【研究結果】あなたが眠れない原因は、遺伝子にあることが判明!不眠のために摂るべき栄養は、DHAでした。

睡眠

サンマ

Yahooニュースで、こんな記事が上がっていました。

 

「不眠になりやすい体質」が判明?遺伝子と睡眠の意外な関係は

4月6日(米時間5日)、興味深い研究論文が発表されました。

「不眠になりやすい体質」が判明したかもしれないというのです。

もうすこし詳しく言うと「ある特定の遺伝子が、本来のものと少し違う状態になっている人」では、一部のタイプの不眠になりやすい可能性が見えてきたのだそうです。

 

このままだと分かりにくいので、私が記事を要約しつつ、自分の見解も述べていきたいと思います。

 

「よく眠れなくて、悩んでいる…」

 

という方は、一つの希望として、こんな科学的データがあることをご存知いただければと思います。

 

中途覚醒とは?

よく眠れない一つの原因に、

 

「どうしても、なぜか夜中に目覚めてしまう…」

 

ということがありますよね。それを、中途覚醒(ちゅうとかくせい)といいます。

 

夜中に起きてしまって、また眠って、また起きてしまう…というサイクルだと、まとまった睡眠が取れません。そうすると必然的に、眠りが浅くなってしまいます。

 

中途覚醒がなくなれば、睡眠の質はかなり高まるもの。これで悩んでいる人、たくさんいるのではないでしょうか。

 

そんな中、上で抜粋した記事の研究は、

 

「中途覚醒をしてしまうのには、ある遺伝子が関わっているよ!」

 

ということを明らかにしたわけです。

 

Fabp7って何だ?

研究結果のタイトルを日本語訳すると、要するに

 

「正常な睡眠には、Fabp7が必要ですよ」

男性のお医者さん

ということ。Fabp7とは、脳内に多く存在するタンパク質のこと。遺伝子の一つですね。

 

これが欠損すると、睡眠にちょっとした障害が出てしまうようです。

(以下の引用は、難しいので読み飛ばしても大丈夫です。一応は分かりやすいように意訳してます。)

 

 This phenotype was recapitulated in mice and fruitflies bearing similar mutations:

Fabp7-deficient mice and transgenic flies that express the FABP7.T61M missense mutation in astrocytes also show fragmented sleep.

この表現型は、同様の変異を表すマウスやショウジョウバエにも見られた。

Fabp7遺伝子が欠損したマウスと、ミスセンス突然変異タンパクFABP7.T61Mをアストロサイトに発現させたハエも、断片的な睡眠を示した。

 

めっちゃカンタンに言うと…、

 

このFabp7が欠損してたり、Fabp7が突然変異したマウスとかハエは、断片的な睡眠しかとれなかったよ…ということ。

実験用マウス

Fabp7が突然変異してるせいで、夜中に目覚めるんでちゅ

 

かわいいマウスや、まさかハエまでも「眠れない」という悩みを持っているとは思いもよりませんでした。マウスやハエとも、同じ悩みを持っていたのですね。

 

人間もFabp7が原因で、眠れなくなるのか?

ココで気になるのが、

 

「人間の場合は、どうなんだろう?」

疑問に感じる人

という点ですよね。

 

この部分についてもしっかり研究されていました。

 

研究では、294人の日本人成人男性の睡眠を研究。その中で29人が、Fabp7遺伝子に何らかの変異を持っていました

 

Fabp7の異常は294人中29人

 

その後は、彼らの睡眠を調べてみたのですが、やっぱり人間でもFabp7に異常のある人は、満足のいく睡眠がとれなかったみたいですね。

 

具体的には、睡眠時間が短くなってしまい、途中で目覚めてまた眠って…というサイクルも多くなってしまいました。

 

実験結果

Science Advancesより

 

左側のAが、睡眠時間。右のBが、途中で目覚めたかどうか。

そして、黒いグラフが通常の人(265人)。白いグラフがFabp7に異常があった人(29人)。

 

左側の睡眠時間のグラフでは、黒いグラフが高いですよね。これは、正常な人は睡眠時間が長くとれた、という意味。Fabp7に異常があった人は、睡眠時間が短くなっています。

 

右側のグラフでは逆に、正常な人の方が低く、Fabp7に異常があった人の方が高くなってますよね。つまり、Fabp7に異常があった人の方が、寝て起きたりを繰り返したということです。睡眠の頻度が多くなってしまったんですね。

眠れない男性

10人に1人は、眠れない遺伝子を持っている!

 

この実験でお分かりのように…、人間でも、Fabp7遺伝子に異変がある人は睡眠に不自由があることが判明しました。

 

この実験でも294人のうちの29人ですから、約10%の人ですよね。つまりは、10人に1人はFabp7に何らかの異常を持っているということ。この実験だけでは断定できませんが、かなり多い印象ですよね。

 

勝手な推測ですが、Fabp7に異常のある人って、祖先が夜回り役だったんじゃないでしょうか?

警備員の男性

昔の人類なら、全員が夜に熟睡したら天敵に襲われますよね。

だから突然変異で、眠りが浅く、何度も目覚める人が現れたのではないでしょうか。夜回り役だから、10人に1人くらいの突然変異を作ればそれでOKだったのではないでしょうか。

もしそうだとしたら…、人類にとって貴重な遺伝子なのかも。

 

だからあなたがもし、

 

「う〜ん、夜中目覚めちゃうし、よく眠れないんだよなぁ」

 

と悩んでいるのなら、Fabp7が異常を持っているのかも?と考えてもよさそうですね。

 

日本語での実験リリースもあったので、関心ある方は以下もご覧くださいね。

世界で初めて、睡眠断片化にかかわる遺伝子を固定 滋賀医科大学

 

DHAを摂れば眠れるようになる!?

カジキマグロ

「じゃああなたはFabp7に異常があるので、不眠は諦めてください」

 

ということになるのかな…と思ったのですが、どうやら対策もありそうです。

 

この研究では、

 

「DHAサプリをとることにより、睡眠が改善した」

 

という実験を引用し、Fabp7に異常がある人も、食事やDHAサプリの補給で中途覚醒が治る可能性を示唆しています。

 

なぜDHAが不眠に効く?

Fabp7の異常部分は、どうやらDHAとの結合部分なのです。

 

そこに異常があるということは、脳内のDHAの橋渡しに問題が起こっているということ。

 

もしコレが不眠の原因だったなら…、直接DHAをたくさん摂れば治るのでは!?という単純な発想。

 

DHAを飲ませた実験

イギリスの実験では、7~9歳の子どもに、DHAを飲ませる実験を行いました。

粉薬を飲む人

In a randomized controlled trial,

we then explored whether 16-week supplementation (600 mg day−1) with algal docosahexaenoic acid versus placebo might improve sleep in a subset of those children (= 362)

 

Fatty acids and sleep in UK children: subjective and pilot objective sleep results from the DOLAB study – a randomized controlled trial

 

まぁ、つまりは7~9歳の子ども362人を、

 

  • 海藻由来のDHAを毎日600mgとるグループ
  • ニセの薬(プラシーボ)を毎日とるグループ

 

に分けて、睡眠に関する変化を見てみたんですね。

 

そうすると…、DHAを摂った子どもの睡眠時間が、なんと58分も長くなりました。

すやすやと眠る男の子

それだけでなく、夜に起きる回数も7回ほど減りました。中途覚醒が減り、まとまった時間を睡眠できたということ。(案外、何度も中途覚醒してるんですね。)

 

研究の結論としては、血中のDHA濃度が高くなると、睡眠障害が改善される!というもの。

 

「頭がよくなる」

 

ということで知られているDHA。これが快適な睡眠を手に入れるために大切な役割をしているのかもしれません。

 

DHAを摂ることを意識してみる。

もちろん科学は単純ではないので、この2つの研究だけで、

 

「眠れない遺伝子を持っている人は、DHAを摂れば解決!!」

 

なんて断定はできません。

 

「もっとよく眠りたい!」

 

という深い悩みを持っている方も多いので、このサイトでも軽々しい提案はやめておこうと思っています。

 

ただ…、研究者の方としても、DHAの摂取による不眠改善に希望を持っていることは事実。

 

今回Fabp7の研究を発表した日本人研究者の方の言葉を、最初に挙げたYahoo記事から抜粋します。

 

例えば牛乳にはトリプトファンが多く含まれ、寝る前に飲むと安眠に役立つ、とも言われます。

これと同じように、例えば睡眠にお悩みを抱えるお子さんの食卓に、DHAの豊富なサンマやサバなどの青魚をバランスよく取り入れるということは、栄養面で考えても「試してみても良いかもしれない」ということは言えるかもしれません。

食事している女性

試してもいいかもしれない、それくらいの気持ちでDHAを取り入れてみましょう。

 

「睡眠に悩んでいるから、本気で試してみたい!」

 

という方はサプリメントを摂るべきです。イギリスの実験では、1日600mgのDHAを4ヶ月間、毎日摂取し続けているんですよね。それでやっと、睡眠時間が1時間伸びました。

それ、食事だけでやろうと思っても絶対にムリだと思います。それだけの量を、安定的に毎日…となると、栄養士さんが必要になります。

 

あと気になる点は、実験では海藻由来のDHAを使っているので、DHAサプリを試してみる場合も海藻由来のDHAを選ぶのがイイかもしれません。

 

DHAがちょっとでも、よく眠れるキッカケになればいいな…と願っています。

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