腸内フローラとうつのカンケイを、科学的に分かりやすく書いていく。

うつ状態の女性 精神・こころ

うつ状態の女性

うつ病とか抑うつなど、精神面で少し辛い思いをしている人はとても多い。自分がなってしまったら本当に辛いし、どこまでもマイナス思考になってしまって、何もやる気が起きないよな。

 

「朝起きて、何もやる気が出ない」

 

という状態もあれば、酷くなってくると自殺まで発展してしまう悲しい症状だ。

 

また、もしかしたら周りにうつで苦しんでいる人がいるかもしれない。どう接していけばいいのか分からないし、力になれない自分が辛くなってしまうし、めちゃくちゃ疲れてしまうよな。

 

そこで今回は…、少しでもうつ病の症状に悩んでいる人のため、俺たちの腸内フローラとうつ病のカンケイを分かりやすく書いていきたいと思う。

 

腸内フローラ

 

腸内細菌の集まりを腸内フローラと呼ぶのだが、実は今、

 

「腸内フローラが良好に保たれていればうつが改善する」

 

…なんていう夢の様なことが研究されているんだよ。カンタンに言えば、腸にいい食生活をするだけで、うつが治っていくということだ。

 

以下に、「腸内フローラを改善すれば、うつ病が改善していくかもしれない!」という根拠を、研究や学者の書籍を引用しつつ、分かりやすく書いていきたいと思う。

 

腸内フローラとうつ病に関する研究結果から。

まず最初に、

 

「腸内フローラを改善したら、うつ病が治るのか?」

 

という問いに真っ向からチャレンジした研究から紹介する。

 

腸内の善玉菌が少ないとうつ病リスクが高いことを明らかに 国立精神・神経医療研究センター

 

共同研究グループは、43人の大うつ病性障害患者と57名の健常者の腸内細菌について、

善玉菌であるビフィズス菌と乳酸桿菌の菌数を比較したところ、

うつ病患者群は健常者群と比較して、ビフィズス菌の菌数が有意に低いこと、さらにビフィズス菌・乳酸桿菌ともに一定の菌数以下である人が有意に多いことを世界で初めて明らかにしました。

この結果から、善玉菌が少ないとうつ病リスクが高まることが示唆されました。

 

ものスゴく単純な研究結果で、単に腸内の善玉菌が少なくなると、うつ病になりやすい…ということ。

元気がない善玉菌

うつになった男性

 

腸内の善玉菌とは、主にはビフィズス菌などの乳酸菌。ヨーグルトなどの発酵食品に含まれる。だから本当に単純に考えれば、ヨーグルトや発酵食品で善玉菌を摂取すれば、うつが改善することになる。

 

腸内細菌の構成には日常の食生活が深く関係しています。

ビフィズス菌や乳酸菌を多く含む乳酸菌飲料、ヨーグルトなどの摂取頻度と腸内細菌の関係を調べたところ、大うつ病性障害患者の中で週に1回未満の摂取の人は週1回以上摂取習慣がある人と比較して腸内のビフィズス菌の菌数が有意に低いことがわかりました

 

ヨーグルトを週一回以上食べている人の方が、食べない人より明らかに腸内のビフィズス菌の数が多かったということ。やっぱり腸内の善玉菌を増やすためには、ビフィズス菌などを直接食べることが必要だということだ。

ヨーグルトのキャラクター

 

この実験こそ、

 

「腸内フローラの改善で、うつ病を抑えられる!」

 

という主張の根拠となっている。

 

ヨーグルトを食べて善玉菌を増やしておけば、うつ状態になるリスクを減らせるわけだ。

 

乳酸菌飲料やヨーグルトなどのプロバイオティクスの摂取が

うつ病の予防や治療に有効である可能性が考えられます。

 

と、上記の研究は結論として書いている。

 

ビフィズス菌の摂取で、マウスのやる気が高まった。

マウス

もう一つの研究として、

 

「腸内フローラ改善で、マウスのやる気が高まった」

 

という実験結果がある。

 

うつ病の症状には、「やる気が出ない」「何もする気が起きない」というものがある。そんな気持ちが腸内フローラ改善でよくなるのか、マウスを使って実験してみたわけ。

 

「強制水泳実験」という、ムリヤリ水に入れて泳がせる拷問(?)のような実験で、どれだけ粘り強く泳ごうとするか、という意志を確かめる実験。下の絵は人間でスマンが、もちろんマウスの実験な。

泳いでいる少年

水槽に入れたマウスは、水から逃れる場所はないかとしばらく泳ぎ回りますが、やがて気力を失い、泳ぐのをやめます。

一方、うつ状態になったマウスはすぐに泳ぐのをやめてしまいます。

泳ぐ時間を測ることでうつの度合いを調べられるのです。

NHKスペシャル取材班(2015)『やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ 10の真実』Kindle位置No.1172より

 

まぁ、マウスにもうつ状態のヤツがいて、そういうマウスはすぐに泳ぐのを諦めてしまう…という、人間と同じような行動に出てしまうわけ。マウスもうつになると「なんとか打開策を見つけよう」という気持ちが起きないんだな。

 

そして、うつ状態のマウスにロンガム菌を飲ませると、泳ぐ時間が長くなることが確かめられています。

つまり、ロンガム菌にはマウスのうつを改善する効果があることになります。

NHKスペシャル取材班(2015)『やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ 10の真実』Kindle位置No.1172より

 

ロンガム菌とはビフィズス菌の一種で、普通にスーパーとかで売っているヨーグルトにも入っているものがある。それを摂取したら、マウスが粘り強く泳ぐようになった、ということだ。

実験用マウス

 

ロンガム菌を摂取するということは、腸内フローラを改善することそのものだから…、

 

「腸内フローラを改善すれば、うつが治る」

 

と言う専門家がいるということなんだよ。

 

これはあくまでもマウスの実験だけど、人間にも応用できるという、確信に近いものを持っている研究者もいるんだ。

 

腸内細菌の権威であるマクマスター大学のベルチック博士は、以下でこう言っているぞ。

 

「今のところ、どうやら細菌を飲むことでうつ症状に対する効果がありそうです。

将来、精神疾患の治療に腸内細菌という新しい選択肢が出てくることでしょう。」

うつ病の治療として腸内細菌を処方される日は、近いかもしれません。

NHKスペシャル取材班(2015)『やせる!若返る!病気を防ぐ!腸内フローラ 10の真実』Kindle位置No.1172より

 

「うつ病かもしれません」

 

と言って病院に行ったら、

 

「じゃあ、これを飲んでください」

と、薬ではなく乳酸菌のサプリメントを渡される…ということが当然になるかもしれないということだな。

 

一つの選択肢として、乳酸菌を意識して摂ってみてくれ。

粉薬を飲む人

うつ、抑うつや躁うつとか、原因がハッキリ解明されている病気ではないから、理由なんてフクザツだ。

 

でも、今回の腸内フローラとうつ病に関する研究を考えれば、どうやら腸内に善玉菌をたくさん送り込むことで、うつを治すことも期待できることは間違いない。

 

なので一つの選択肢として、これから毎日定期的にヨーグルトやサプリメントでしっかりと善玉菌を取り入れる努力をしてくれ。

 

うつ状態だと毎日辛いし、幸せな日々を送れないはずだ。ちょっとずつ、治る可能性のあることを続けて欲しい!

 

 

厚労省の調査によると、うつなど気分障害を中心とした患者数は年々増加し、2008年の時点では104万人を越えているという。

 

厚生労働省が実施している患者調査によれば、日本の気分障害患者数は

1996年には43.3万人、1999年には44.1万人とほぼ横ばいでしたが、

2002年には71.1万人、2005年には92.4万人、2008年には104.1万人と、著しく増加しています。

厚生労働省 みんなのメンタルヘルスより

 

上のリンクの説明でもあるように、うつなどの症状は診断が曖昧で、診断方法の違いにより患者数も変わってしまうため、純粋な増加かどうかは気をつけてみないといけない。

 

ただ、診断されていない人も含めれば、少なくとも日本でも数百万人のレベルで精神面の何かしらの困難を抱えていると考えられるわけだ。みんな悩んでいるということ。

 

ちょっとでも、このページが誰かの役に立つことを願うぞ。

 

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